冷凍状態で加工場に運び込まれたサーモン等の魚介類は、包丁を入れやすいよう半解凍状態にして作業を進めます。
作業がしやすいことは素材の鮮度を落とさず、切り口も美しくなるからです。
ベテランの職人による手作業ですばやく包丁を入れ、一切一切ていねいに切り分けます。
たとえば「甘塩サーモン」では、一切の大きさは一般的な鮭の切り身よりも少し大きめの100g〜110g。焼き上げた後の食感を大切に、ジューシーな旨みを逃がさないベストな厚みを持たせています。薄い切身は、脂が抜け落ちてパサパサになってしまうからです。
「甘塩サーモン」の加工工程では、サーモンを切り分けると同時に、こだわりの伯方の焼塩が擦り込まれます。このときの塩加減は、ベテラン職人の絶妙な“職人芸”。季節や素材によって絶妙に塩の量を調節しながら、他に真似のできない吉雪ならではの味に仕立てていきます。まさに“手塩にかけた味”が、ここで作り出されるのです。
塩を擦り込んだサーモンはそのまま2時間ほど寝かされます。こうすることによって塩が素材に馴染みます。
「甘塩サーモン」の工程では、切身から余分な水分を除いた後、飛び出している骨や血合いを細かくチェック。一つずつはさみを使って切り取ります。血合いは味を落とし、骨は包装の真空パックを突き破る危険性があるからです。一切一切、目と指先の感覚を使っての繊細な作業です。
パックから取り出してそのまま食べる「道楽焼」は、すべての骨を完全に除去します。
お年寄りやお子さんが安心して食べられるよう、吉雪が特にこだわっている作業の一つです。
吉雪の切身魚は、一切ごとの真空パック。これならいつでも必要な分だけを解凍・調理し、美味しく召し上がっていただけるからです。
真空パックされた商品は、包装の上から人の手によって中の切身の形や位置が整えられます。見た目の美しさの為だけでなく、異物混入やピンホール(※骨で袋に穴があいてしまう状態)などのトラブルもチェックします。
一切ごとのパック詰め作業はとても手間がかかりますが、これは吉雪が強いこだわりを持って続けているお客様ご満足の為の包装方法です。